(PS4) ウィッチャー3 ワイルドハント レビュー|サイドクエストの楽しさに気づいたら150時間プレイしていた

PS4

完成度の高い洋物RPGの名作。
メインストーリーはいまいちだがサブスクエストの数々は秀逸。

プレイ時間

147時間

スコア

  • [ストーリー・シナリオ] : ★★★★☆ 4
  • [キャラクター] : ★★★☆☆ 3
  • [世界観] : ★★★★★ 5
  • [グラフィック] : ★★★★☆ 4
  • [ゲーム性・ユーザビリティ] : ★★★☆☆ 3

[ストーリー・シナリオ]

感動するストーリーと評判だったので期待していましたが、メインのストーリーは期待外れでした。

序盤から中盤にかけてシリを探すのが目的です。すれ違いばかりなのは良くある展開ですが、「シリに会うために男Aに会う → 男Aに会うために問題Bを解決する → 問題Bのために人物Cを探す…」といったように人探しが幾重にも重なって、いったい自分は今誰を探しているのか分からなくなってしまうという展開が非常にストレスでした。このような展開が長く続き、メインのストーリーは全然進まず、途中でやめてしまおうかと思ったぐらいです。

後半のクライマックスでは多少盛り上がりますが、親子ものに弱いはずの私でも、それほど心揺さぶられる展開は無く、他のゲームに比べても並みのストーリーでした。

メインのストーリーが楽しいと感じられなかった一番の理由は、過去作からの登場人物が多く、それら登場人物とゲラルトとの過去の関係性が分からなかったためです。実質的に過去作をプレイする術がなく、過去の情報はメニュー画面の中で読める人物図鑑のようなものだけです。こういったものを自主的に読まないと話が理解できない(全部読んでも完全には理解できない)という設計は不親切で、もったいないと感じる点でした。

私がこの作品に魅せられたのは膨大な数のサブクエストです。まるで1話完結のドラマを見ているようで、メインとは違いメリハリがあってサクサク進みます。おつかいのような短編クエストから、ストーリーが作り込まれた長編のクエストまで様々なバリエーションがあり、記憶に残るサイドクエストの数々が意外にも楽しかったです。本編クリア後にはDLCもしっかり最後まで遊んでしまいました。

[キャラクター]

主人公のゲラルトは基本的にハードボイルドなキャラクターで、最初は感情移入できませんでした。しかし、数々のクエストをこなしていくうちに、お茶目なゲラルトや情けないゲラルトも垣間見られて、不思議と愛着が湧いていました。本作は洋ゲー(WRPG:ウェスタンロールプレイングゲーム)特有の「ロールプレイ」がメインですので、選択次第でゲラルトがどんな人物になるかはプレイヤー次第という感じです。

主人公の脇を飾る女性陣は過去作を知らないのでいまいち感情移入できませんでした。女性陣以外にも過去作からの登場人物が多く、それらを知っている前提の展開も多かったのは残念な点でした。しかし、メインストーリーの一部やサイドクエストに登場するキャラクターたちは、クセの強い記憶に残るキャラクターばかりで私には魅力的に映りました。

[世界観]

王道の剣と魔法のファンタジーです。小説が元になっているそうなので、世界観はかなり緻密で地域ごとの文化や歴史がしっかり感じられ、ここだけは過去作をプレイしていなくても深みが感じられる点でした。

[グラフィック]

完全オープンワールドの世界はPS4作品としてはかなり綺麗な部類です。全体的に暗めの世界ですが、DLCはガラッと変わって華やかな世界なので一気にテンションあがります。

アイテムや装備品を確認するメニュー画面が昔ながらの洋ゲーという感じで古臭さを感じます。

あと、個人的に気になったのが、選択次第でゲラルトと女性陣とのムフフなシーンがあるのですが、下着のような水着のようなものを全員着用していて、不自然なほど完全防御なのです。戦争や拷問など、グロテスクで残虐なシーンも多い大人向けの作品ですが、ここだけ現実世界の大人の事情が垣間見えてしまうようで、なんだか興ざめしてしまいました。日本版だけの措置だと思いますが、カメラアングルによって自然に隠れるような努力はしてほしかったです。

[ゲーム性・ユーザビリティ]

最初は難易度ノーマルでプレイを開始しましたが、戦闘が単調すぎて無駄に時間を取られているように感じられたため、途中から難易度イージーに変えて、ストーリー重視でサクサク進めることにしました。

戦闘が楽しいと感じられるようになるのは、シリーズ装備を作って育てられるようになる後半からです。魔法重視や武器攻撃力重視、防御力重視など色々なタイプで戦えるようになり、難易度イージーですと無双できるようになるので楽しくなってきます。ただ、シリーズ防具を完璧に整えても、それを発揮する場面が少ないのは残念でした。

アイテムそれぞれに重量が設定されていて、重量オーバーになると移動速度が遅くなるのはかなりストレスでした。お馬さんの鞍をグレードアップするとより多くのアイテムを持てるようになるので、最優先でグレードアップしておくことをオススメします。オープンワールドなので移動量は多いですが、途中から各地にワープできるようになりますし、お馬さんが優秀で勝手に道に沿って走ってくれたりするので、移動にそれほどストレスを感じることはありませんでした。

[総評]

私は今までJRPGばかりプレイしていて、本格的なWRPGをプレイしたのはこの作品が初めてでした。JRPGがストーリーやシナリオを主軸に作られていて、例えるなら「シェフのおすすめフルコースを堪能させてもらう」ということで、対してWRPGは文字通り世界を「ロールプレイ」することを主軸としたゲーム、例えるなら「食材とキッチンを提供され、自分が料理して堪能する」ということなのだと気づかされました。それに気づくことができたので、メインのストーリーが味気ないのを数々のサイドクエストで補い、ロールプレイを楽しむことが出来ました。

私はプレイ出来る限りのサイドクエストを遊びつくし、おまけで付いていたDLC2作もガッツリ遊んだため、150時間近くも遊んでしまいました。今だとセールで2000円以下で買えると思うのでコスパ最強だと思います。全部終わった後はしばらくウィッチャーロスが続きました。

私のように本格的な洋物RPGをプレイしたことが無い人にとって、最初の作品としてオススメです。

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